「“獣使い”という公式には発表されていない者達の仕業なのだよ」 「“獣使い”…?」 初めて聞く言葉に聞き返す。 「自分の身体に潜む超人的な能力を持った獣を自由自在に操る輩達のことさ」 「…津川さん。帰ろっか」 「今回ばかりは賛成するわ」 非現実的な話を信じることはせず、2人は校長を呆れた目付きで見つめ、ドアに手を掛ける。 「逃がさない…否、逃げられないよ。」