「僕も、何もしてないけど…」 松原の控えめな呟きで、みなみへ向けていた蔑みの視線が一斉に松原に移る。 ただし、松原を見るときは、好奇の視線に変わり。 すると今まで黙っていた田中が咳払いをし、生徒の視線が自分に集まったと見ると口を開いた。 「津川と松原は何もしていない。頼み事があるだけだ」