家族がリビングで
寛いでいると
父昌弘が口を開いた。



「それにしてももう茂人も
 三歳になったのか」

「何パパいきなり」

「だってよ茂人の場合
 杏、日向、小雪より
 難産だったんだ」

「ふーん」


今年で三歳になる茂人を
膝に乗せ茂人が生まれてくる
出来事を話す父。

それを三女小雪は
興味なさそうに
話を聞き流していた。


「本当にママは大変だったんだ」

「あ、ケータイの充電切れた」


父の語りを日向が遮った。


「やば、充電器どこやったっけ」

「・・・日向」

「何パパ」

「今茂人の話をしようと「あー
 それもう聞き飽きた茂人が
 何かするたびそれだしぶっちゃけ
 聞くのだるすぎ」・・・」

「日向!パパはね、茂人が 
 大好きなのよ!」

「ママそれフォローになってない」


のんきな性格だが長女杏は
やるときはやる子だ。

すかさず母美恵子に
ツッコミをいれた。


「・・・ケンカ??」


父の膝の上で茂人が聞いた。
その時の茂人の顔が
天使だったようで
見ていた家族全員が思った。














可愛い














つまり茂人は
みんなのアイドルなのだ