*


「ん〜☆哀れだね〜…」



伊織の自室には
伊織が目を見開いたまま横たわっている。



それをケラケラと、
可笑しそうに笑うカラス。



「自らの父親から殺意を向けられたお嬢様。」



ヒュッと通る風に気づき、
開けられたままの窓を閉める。



「愛した男から毒を盛られ、毒死。」



カシャリ



男は足元に落ちていたロケットを拾い、
中の写真を見た。



幸せそうに笑う伊織と――――――――



「愛した男は、偽りの男。
う〜ん、なんて可哀想な悲劇のヒロイン」



グチャ!



パラパラと粉々になる鉄屑に、
烏は心底楽しそうに笑った。



「今回は久しぶりに楽しかった〜。
『パーティーに訪れた奴は皆殺し』
だからね〜」



でも、
一番面白かったのはキミだ。



死んでも尚、
魂だけでも存在し続け、
俺と会話し、感情を持っていたんだから。



「See you again IORI」











これだから、止められないよね
『カラス』ってさ。