「ごめん、ごめんね! 今度からはリョウって呼ぶから!」


必死に謝ると、リョウはあたしの頭を優しく撫でた。

あたしは甘美な雰囲気に酔う。


「そうしてくれるなら、俺も嬉しいよ」

「うん」

「で、ミユキが考えた『良いアイデア』の話も聞かせて」


身を乗り出してきたリョウの目は真剣そのもの。

あたしはリョウの思いを受け止め、話し出す。


「あのね、トップテンに入る投票なんだけど……あたしじゃダメかな?」

「ミユキが投票? どういうこと?」

「うん、だからね。あたしがお金を用意して……」


そこまで言った瞬間……

リョウはあたしをギューッと抱きしめた。


「ミユキ……」


抱きしめたままリョウは言う。


「気持ちは凄く嬉しいけど……そんなの悪いよ……」


リョウの身体の温もりを感じながら、あたしは強く言う。