「緊張してんの?」
「え!?」
「心臓バクバクしてる」
「な、な、なっ…してねえし
俺は俺は………」
「まあ、女の子と同じ布団にいたら緊張もするよね」
「お前は……緊張してねえの?」
「緊張か……
いつの間にかそういう感情なくなってたな」
「?」
「じゃあおやすみ」
「おやすみ」
結局、俺は一度も眠れなかった
原因は緊張だけじゃない
最後に真菜が言ったことが頭から離れなかった
合宿2日目の今日は山まで走って頂上まで行き帰ってくるというものだった
昨日眠れなかったというのもあり、登山が結構きつかった
下りのほうが上りより楽とか思ってたが、下りは意外と足にくる
足が思ったように動かない
すると……
グギ
足を挫いてしまった
「いってぇ」
こりゃ歩いて帰るしかないな
すると
「うわあ」
足が木の棒に引っ掛かり下に落ち、体がゴロゴロ転がった
そして、深くて大きな穴に落ちてしまった
まずいな、深すぎて上がれない……
どうしよう
助けを待つしかないのか……
まさかこんなことになるなんて