遅刻時間ギリギリについた私は、息を荒げて席につく。 「あっぶぅー」 今年は、受験なわけで、頭が悪い私にとっては遅刻なんて命とり。 「また、ギリギリかよ。」 ため息をつくように呆れる声にドキッとした。 隣を向くと、透き通るような色素の薄い茶色の髪。 少しウェーブがかかって風が吹くたび揺れるのが印象的。 昔から変わらない。