次の日。


尾山は、いつものように抹田さんのことを見なくなっていた。

私のことも、避けていた。

だけど、このままは嫌で
放課後に尾山を捕まえた。



「ねえ!…っ尾山!」


帰ろうとする尾山の腕を掴んだ。

階段の踊り場まで、手を引いてゆく。


「尾山、全部忘れよう!」

「え…」