蒼は、小倉くんに頑張ってとだけ告げた後
一緒に、玄関に行った。

「何か、車泊まってるね」
と蒼が言った
「本当だ」
「何だろうね?」
「わかんない」
「行ってみる?」
「うん」

走って近づくと、うちは、足を止めた。

止まったうちに気付いた、蒼が首を傾げながら…
どぉーしたの?と言った

「ゆっ、行弘さん」
と呟いた。

嘘だ。夢ぢゃないよね…
夢ぢゃないって誰か言って

「夢じゃないよ」
「えっ??」
「だから、夢じゃないよ」
「うん」
ちょっと潤目になりながら、頷いた。

行弘さんが、うちに気づいて近づいてくる。

そして笑顔で、
「おかえり」
と言って頭をポンポンとした。

キャーやめて顔絶対赤いから見ないで…

そんな時蒼が、
「あっ、絆、今日は、帰るよ。
メールしてね。
バイバイ」

と、手をヒラヒラと振りながら、私に、そぉー言って走って行ってしまった。

行弘さんを見ると笑って
「絆、乗って?」
と助席の扉を開けた
「はっ、はい」

うん??絆って言った???

「今、絆って言いました?」
「あっ、ごめん。ごめん。今さっき女の子が言ってたから」

蒼が言ってたから、そぉー呼んでくれたんだ。

蒼ありがとう!