「…彼氏、いたんだ」


秀くんは悲しそうな顔をする



「うん。すっごくカッコいいの。大好きなんだ。」




この気持ちに、嘘はない



朔弥しか、私の目には映らない



「そっか、残念……俺、花音ちゃんのこと好きだったのにな」


す、好き!?


「一目惚れ。ねぇ、俺がその彼氏さんより先に会ってたら、俺と付き合ってた?」




先に、会ってたら…

答えは



「ううん。それはないよ」



私は、朔弥だから好きなんだもん


それに




「彼と幼なじみなの。彼より早く会った人なんていないの。生まれた時からずっと一緒。私は、彼以外あり得ない」



はっきりと言った


だって、大事なことでしょ?




「幼なじみか……そりゃ敵わないな。分かったよ。でも、友達として仲良くしてくれる?」


「あ、それはいいよ」



友達なら、問題ないし