Different world story





 料理が終わると今度は酒とジュース、それから広場の音色と踊りを見ながら騒ぎ出す。

 周りも同じように笑い合い騒ぎだし、まるで宴のような空間。

 こんなに楽しいことがあっていいのか。そんなことまで思ってしまうほどに。


「……楽しいね。」と、ノアがぽつりとつぶやいた。

「楽しすぎるっ。」と、ミヤコはそれに笑顔で答えた。


 するとノアも、つられるようにして笑うのだ。



 橙色の灯りが見守る夜の街。

 家に帰るのは惜しいほどに、宴は続く。




―――――




 時刻は10時を回ろうとしていた。

 さすがに、昼間とっていた宿に戻った方がいいだろうと、ミヤコとノアは宴を途中で抜け、夜道を並んで歩いていた。

 賑やかだった街の中心部から一歩出ると、そこは静かな空間が広がっていて、さきほどまで居た空気と違いすぎることに、少しばかり寂しくなってくる。

 それでも橙色の灯りは一定の間隔を開けて光っており、ミヤコはその灯りを見上げて安堵した。

 そして隣にはノアも居る。

 確認するようにチラリと隣を見れば、たった今こちらを向いたノアと、ちょうど視線がぶつかった。

 ……しまった、またあの感じ。

 ミヤコはバレない程度に戸惑う。

 数時間前にも体感した、胸の奥が落ち着かないこの感じ。一体これはなんだというのか。

 まさか病気とか言うんじゃないだろうな……。