酒を引っ込めたかと思えば、今度は果汁をたっぷり絞った果物ジュースを差し出してくる。どこまでも気前のいい3人組だ。
ラクサー国もだが、この国もどうやら酒に関する法は同じらしい。18歳を越えなければ酒は飲めないのだ。
ミヤコは差し出されたジュースをお礼と共に受け取り、口をつける。果実の甘酸っぱさが口いっぱいに広がった。美味い。
思わずこぼれる笑みに、それを見ていたらしいノアが笑う。
「ミヤはなんでも美味しそうに食べるな。」
「そうか? 食べるの好きだからかな。」
「なに! 兄ちゃん食べるのが好きなのか!」
「ようしわかったこれをやろう!」
「えなんすかこれ。」
「そっちのフードの兄ちゃんもたんと食え!」
「そうだぞおめーら男のクセしてほっせーぞ! 心配になるくらいだちゃんと食ってんだろうな!」
「足んねえならもっと買ってくるから心配はいらねえぞ!」
気前の良すぎる3人組は、二人にどんどん食べ物をよこしてくる。
表情は本当に心配してくれているもので、ミヤコとノアは顔を見合わせて吹き出した。
3人は一体どうしてミヤコたちが笑っているのか理解できていないようだったが、二人の笑い声につられたのだろう、結局はみんなして腹を抱える始末だった。
それからは皆打ち解け、賑やかにテーブルを囲んだ。
ミヤコの腰にある剣を見つけた一人が「おお! 兄ちゃん剣の人か!」と言い、一人が「なに! じゃあ今度お手合わせ願うぜい!」と言い、そして一人が「店のおかみに怒鳴られてしょぼくれてるおめーにゃムリだよ!」と冗談を言って笑う。
ミヤコがラクサー国から来たと話せば、「なに! ラクサー国だと!」「ラクサーの酒は美味いよなあ!」「兄ちゃん18超えたら酒持ってきてくれよ! 飲み明かそうぜい!」などと言ってまた笑う。


