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夕刻になると、街の色が次第に変わって行った。
道端には屋台が現れ、広場には楽器の音色と踊り子、人々の笑い声が溢れ出した。
昼間も賑やかだったが、夜はまた一段と陽気だ。
ミヤコはぐるりと変わった街並みを見回し、一周して隣に立つノアへと視線を戻す。
「今日は何かのお祭りか。」
「いや、この街の夜は基本こうだよ。」
「毎日こんなに賑やかなのか。」
「うん。」
ノアがうなずく。かと思えば、「あ」と何かに気が付いたように顔を上げ、ミヤコを見下ろした。
ミヤコはなんだ、と言う風にノアを見つめ返す。
「もうすぐだ。」
「なにが。」
「いいから、上を見てて。」
ノアに促され、ミヤコはわけもわからないまま、とにかく言われたとおりに天を仰ぐ。
そこには夕日の沈んだ、一面の夜空が広がるばかりだ。星も月も綺麗だが、それはラクサー国でも見られる風景だ。
一体なんだろう、とノアにもう一度尋ねようとして、けれどそれは失敗に終わった。
何故なら。
「……うわあ」
突如、夜空が明るく輝き始めたからだった。


