偽り父娘




新しい学校は、特別近いってわけではない。

電車3駅、徒歩15分。無難な感じ。


今日は入学式だし、朔太郎が車で送ってくれた。


「友達できるといいな」

「ほんと。私、未だに笑顔ってできないんだよね」

「そうか?できてるぞ」

「面白くないと笑えない」


そう言うと、朔太郎は苦笑した。

多分、思い当たることがあるんだと思う。


朔太郎の友達とかが来た時、私は特に笑わず、そのままの表情でいた。

中には「クールだなぁ」とか言う人もいたけど、露骨に嫌そうな顔をする人もいた。

「なんて無愛想な子なの」とか思ったんだろう。女の人だったし、特にそういうことには敏感そう。


そんな私だし、なかなか付き合ってくれる子はいなかった。

中学校の頃は、特に仲良かったのは2人くらいだったし…。


高校は、もっと濃い人が集まる。

私、やっていけるかな…。