ヒタは怒ったような声で言いました。


「……最初、

『あなたを好きになっちゃいました』

 って言いそうになって、

 咄嗟に誤魔化したんだよ。

『あなたを好き勝手に、名前つけてもいいですか』ってな。

 文章おかしかったけど。

〝若葉〟ってのは逢った瞬間浮かん言葉。

 こんなくだらないことが聞きたいのか?」


そうだったのですか。

マリは幸せそうに、深く深くうなずきました。


「はい。」