ほら、きた。 予想はできていたはずなのに、 それでも体は正直で。 静かに透明な液体が頬を伝った。 「でも、嫌いなわけじゃないから。 これからも仲良くしよう?」 先輩はそのまま去っていった。 相変わらず冷たい風に吹かれて 私はしばらくどうすることもできず、 ただ先輩が去って行った方向を ひたすら見つめていた。