愛するが故に・・・

「会長、おめでとうございます。
 つまらないものですが・・・」


そう声をかけてきたのは高山の親父、一之瀬だ。

高山を引き連れてやってきた。

一之瀬は俺が高山を気にかけていることを知っている。

一之瀬本人に俺の子供の中では、かわいがっている一人だ。


一之瀬も子供の中で高山をかわいがっていると聞いている。


「わざわざすまんな。一之瀬、最近はどうだ?」


「はい、この高山がよくやってます」


一之瀬は高山の前に連れ出した。



「このたびはおめでとうございます。高山と申します。」



「ああ、良くやっているようだな。」



「そのようにおっしゃってきただきありがとうございます。
 若輩者ですが、よろしくお願いします。」


高山はそう言って俺に頭を下げた。

高山と少し話してみたいと思った。