愛するが故に・・・

そんな…』


「まあ、てめえの女が組の奴らから慕われているのはいい気分だ。

 藤田なんか俺に向かって、しっかり捕まえておいてくださいとか言いやがる。

 …誰が理香を手放すかってな。

何があっても、理香は一生俺の女だ」


私はその言葉に嬉しさを隠しきれない。

気がつくと私の頬を涙がつたっていた。


『うれしい…』


「ばか…泣くな。

 お前に泣かれるとどうしていいか分かんなくなる。

 ベットで啼かせるのは得意だがな…」


和真さんはいつもの口角をあげた意地悪そうな微笑みを見せた。

そんな会話をしていると、玄関のチャイムが鳴った。