愛するが故に・・・

さっきよりはまだましな気がするけど、正直今はどこかに出かけたくない気分。


『ごめんなさい。おなかは減ってるんだけど、今はどこにも出かけたくないの』


私の言葉の意味を理解して、和真さんは携帯を手に取った。


「俺だ。飯を持ってこい」


きっと下で待機しているであろう部下の人に電話をしたんだろう。

和真さんの部下の方々には大変申し訳ないといつも思う。


『すいません。和真さんのお仕事の方に

そんなことをお願いすることになってしまって』


「気にするな。

 あいつら理香をすげえ女だと言っているようだぞ。」


和真さんの言葉に私は???になった。


「田中の迎えで事務所に来た時若い奴らと話したそうだな。」