愛するが故に・・・

夜になると和真さんが私のマンションにやってきた。


「理香…話がある」


とても怖い顔をしている。

きっと昼間父から聞かされた事を言われるのだと思った。

私は結果をしているにも関わらず体が硬直した。


『和真さん…なっに?』


「理香のストーカーだが、もう大丈夫だ。

昨日しっかりケリは付けた。

相手はやはり角田だった。

 あいつは会社を辞めて、田舎に帰るそうだ」


和真さんは何かを我慢しているかのような顔で話をした。


『和真さんありがとう。

 でも何でそんな顔をしているの?』


「・・・そんな顔しているか?

 まあ、本当ならば、生かしてはおきたくない。

 が・・・もしそうしたら、お前が悲しむと思って、我慢した。

 あんな虫けら生きている価値もない。」


和真さんは本当に私を良く分かっている。

私が気に病むのではないかと心配になり、これで納めてくれたのだと…