愛するが故に・・・

・・・そんなこと言われても、言い寄られるのはしょうがないでしょ。

ちゃんと彼氏がいるっていったもん。

仕事以外で食事にもいけないって言ったもん。


私は、何だか切なくなって…涙が出てきた。

「…言い過ぎた。悪い…

 俺は理香がかわいいから心配なんだ。

 俺が守ってやるから…大丈夫だ」


和真さんの言葉に私はうなずくしかなかった。

和真さんに話して気持ちは少し楽になったけど、現状が変わったわけじゃない。


和真さんは当分の間、自宅マンションには帰るなと言いだした。

でも、長期間マンションを留守にするならば、

父に話しておかないと大変なことになる。

まあ、和真さんの所にいることはすぐに調べがつくとは思うけど…

どうしよう・・・・

『あの…和真さん。

 私、自分の家に帰るよ。

 だって私が急に自宅に帰らなくなったら、もっとひどいことになりそうだし

 それに、何だか悔しいもん…』