愛するが故に・・・

角田さんが見たことは本当の事かもしれないけど、内容は違うと思う。

私もホストみたいとか思ったけど…

頭も切れるし、腕もたつ。

和真さんの側近と言われるくらいの人だもの。

それに、百歩譲って田中さんの女性付き合いが派手だとしても

私には関係ないし…


『だからなんなんですか。

 角田さんに関係ないことですよね。

 他人の事に口出しをしないでください。

 失礼します。』


私は、これ以上この男と一緒にいることに耐えられなくなって…

会社に向かう足を進めた。

このときはそれ以上の事を角田さんは言ってくることはなかったけど…


私はいつもながら周りを良く見ていないのだろう…

このやりとりをきちんと見聞きしていた人がいたのだ。