愛するが故に・・・

そんなことを思っていると、和真さんは私を抱きしめてくれた。


「理香…何度も言うが、お前に悪さをする奴はいねえ。

 何か困ったことがあったら電話でもいいが、ここに来い

 もし、俺がいなくてもなんとでもなる。いいな。」


『うん。ありがとう。

 実はさっき組の人たちと少し話をしたんだ。

 話してみるとみんな良い人みたいだったけど…

 正直、ちょっと怖いかな…』


「ああ。あいつらが良い人か…

 まったく何を話したんだか…

 まあいい。行くぞ。」


和真さんはそういうと、私の腰に手をまわし、部屋を後にした。