Special Edition



「俺らしい?」

「うん。だって、甘いの嫌いだし。お金が絡んでなければ女の人の好きなモノにも興味がないでしょ?」

「フッ……まぁそうだな」

「私もバイトが忙しかったから、市販のものなんだけど…」

「チョコ?」

「一応。けど、中はお酒がメインだから、これなら潤くんでもイケる気がして…」

「ありがとな」

「食べてみる?」

「ん」



葵は包装を剥がし、箱を開けた。


フフッ……。


普通こういうのって、

貰った本人が開けるんじゃないのか?

まぁ、葵らしいけどな。


中には一口サイズのチョコが12個。



「味は知ってるの?」

「えーっとねぇ、ラム、ウイスキー、白ワイン、赤ワイン、ウォッカとジンに……後はマッコリに泡盛。後は……何だっけかなぁ?」



葵は考える仕草でチョコを眺めている。