Special Edition



私から海老真薯を食べさせて貰えた彼は上機嫌になり、いつもよりハイペースでビールを口にする。

そんな彼に合わせるように、皆川さんもビールを次々と空けてゆく。


ほろ酔い気分になった男性陣は、仕事の愚痴を零し始め、あーでもないこーでもないと理想を口にしたり。

男の浪漫はこういうモノだ!とか、語り出したり。


こういう時の2人は放っておくのが1番。

私は志帆ちゃんと少し距離を取って、他愛ない話で盛り上がっていた。






「先輩、聞いて下さいよ~!」

「ん~、何なに~?何でも聞くよ~??」


自分で作って来た巻き寿司を口にして、彼女に視線を向けていると。

突然、少しひんやりとした風が吹き付けた。


長い髪を右手で押さえ、左手で空になった紙コップを押さえた。


「そろそろ、陽が沈みそうですね」

「そうだね。ちょっと肌寒くなって来たね」


木々の隙間から見える空模様が徐々に茜色に変り、桜の花も夜仕様に衣替えをしているように見える。

青空に映える薄紅色では無く、宵闇に映える薄桜色のように。



持参した上着に手を伸ばそうとすると、