「んっ?………どうかした?」
不意に腕を掴まれた。
勿論、掴んでいるのは大和。
じっと見据える視線に耐え兼ね、
「大和も?」
「……ん」
自分の分を取ろうと箸を手にしていた私は、海老真薯を1つ取り、彼のお皿に乗せようとすると。
「…………え?」
見事に箸の動きがピタリと止まる。
だって、彼は………私の手元に向けて口を開けてスタンバイOKな状態に。
これって、2人の前で堂々と“あ~ん”をしろって事?!
いやいやいやいや、さすがにそれは止めようよ。
新婚だけどさ、ここは外だし、私達よりホヤホヤの新婚さんが目の前にいるんだよ?
アイコンタクトで伝えようと視線を持ち上げたのだが、安直な考えは一瞬で消え失せた。
だって、彼は完全に食べさせて貰おうと目を閉じてるし。
そんな雰囲気の中、あてられる2人に視線を送ると……。
笑いを堪えながら、顎で合図している。
――――早く、食わせてやれって。
もうっ! 仕方ない。
こうなりゃ、何でも来いよっ!!
私は腕を伸ばして、彼の口内へ海老真薯を。



