「小町ちゃん、いらっしゃい♪」
「遅くなってすみません」
叔母様のご自宅兼店舗の敷地に到着した私達は、一旦レストランへ顔を出していた。
「お料理は殆ど用意が出来てるわよ。後は、様子を見ながら追加するわね?」
「お手を煩わせてしまい、申し訳ありません」
「いいのよ~好きでしてるんだから、気にしないで~。うちの人から料理を取ったら、何も残らないから」
「おいっ、聞き捨てならないなぁ」
「あら、居たの~?」
叔母様の少し後ろに優しく微笑む正史(まさふみ)叔父様が姿を現した。
「小町ちゃん、いらっしゃい」
「こんにちは、今日はお忙しい中、有難うございます」
「食べたいモノがあったら、何でも言ってねぇ?」
「はい、有難うございます」
叔父様は海外の有名ホテルでシェフをしていたそうで、写真家だった大和の両親と同行して旅行していた叔母様と運命的な出会いを果たしたとか。
新婚当初は海外に住んでいたらしいんだけど、交通事故を機に帰国したらしい。
事故後に大和はショックで言葉を失い、碧さんは情緒不安定だったそうで。
2人を引き取った叔母夫妻は、自然と触れ合いながらのんびり過ごす事を選んだのだとか。
ここには、彼の両親と叔母夫妻の深い愛情が溢れている。



