それからの私達は、本当の親子のように和気藹藹と……。
夕食は出前のお寿司で済ませ、いつの間にかリビングは宴会状態に。
「寿々さん、ごめんね?」
「ううん、楽しくていいじゃない」
「ホント?」
「うん!お父さんもお母さんもお優しいし、お兄さんも気さくに話し掛けてくれるし」
「良かったぁ、内心かなりヒヤヒヤだったんだよねぇ」
「えっ、どうして?」
「だって、母さん、テンション高くてビックリしただろ」
「フフッ、最初はね?でも、可愛らしい方で安心しちゃった」
「え?」
「もっとこう……。うちの息子に近寄らないで!オーラがビンビン出てたらどうしようかと思ってたから」
「フッ、取越し苦労だったね」
「そうだね」
キッチンで皆のおつまみを作っていると。
「お父さん、見てみて~!!私達の目を盗んでイチャイチャしてるわ~♪」
「んッ?!おいっ、母さんッ!!」
わざとキッチンに聞こえるように話すお母さんの挑発に乗る一颯くん。
そんな微笑ましい光景に、つい笑みが零れた。
簡単なおつまみを手にしてリビングへ戻ると。



