Special Edition



甘い痺れをもたらす深い口づけは、いつも止め時が分からない。

流れに任せて理性を手放せば、瞬殺で押し倒しかねない。


俺は上唇を甘噛みし、チュッとリップ音を響かせて唇を離す。

すると、いつになくトロンとした彼女を視界に捉え、思わず息を呑む。


ヤバッ!!

超可愛い。

こんなのアリかよッ!!


俺は視界に収めてるととんでもない事をしそうで、咄嗟に抱き締めた。


尋常じゃないほどに心臓が早鐘を打つ。

けれど、それと同じくらい彼女の鼓動も早かった。


そんな些細な事が嬉しくて、抱き締める腕に力が入る。



「………くっ……………しぃ………っ……」

「ッ…………ごめん」


慌てて彼女の身体を離せば、自然と絡まる熱い視線。

そして、お互いの瞳に相手を映して……。



「フフッ……」

「んっ?………何で笑うの?」

「だって………」

「だって、何?私の顔がブサイクだって言いたいワケ?」

「何でそう取るの?」

「えぇ~っ、だって、一颯くん………たまあに、変なタイミングで笑うから……」


プクッと頬を膨らませて俺を睨んでる。

そんな顏さえも可愛いと思ってしまうのは、仕方ないよな。

俺が寿々さんにベタ惚れなんだから。


俺は今一度抱きしめて、