俺は彼女に手を差し伸べる。
そんな俺の手にふわりと手を乗せ、俺の顔色を窺う彼女。
だから、俺は安心させるように彼女の腕を引き寄せた。
ソファに腰掛ける俺の脚の間に彼女を座らせ、背後から優しく抱きしめた。
そして………。
「好きな女性の下着姿ほど、男にとってご馳走はないと思うけど?」
「ひぇっ?!」
俺は意地悪く彼女の耳元で囁く。
だって、赤く染まった彼女の顔をみたら、今にもスイッチが入りそうだ。
「それとも、実家から帰って来たご褒美に、ワザと見せてくれたの?」
「そっ、そんなワケないじゃないッ!!」
くるっと身体を反転させて、彼女と視線が絡まった。
ヤバッ、可愛すぎる。
照れた顏と揺れる瞳。
そして、しっとり濡れた長い睫毛。
クリっとした大きな瞳に俺が映っている。
真っ直ぐ俺を捕らえ、逸らす事さえ躊躇わせる。
そんな彼女の後頭部に手を添え、『もっと近くで俺を見て』と言わんばかりに手繰り寄せる。
すると、俺の腕を掴みゆっくりと瞼が伏せられた。
「好きだよ………寿々さん」
ぷっくりと艶やかな桜色の唇にそっと唇を重ねた。



