Special Edition



「へ?………どこに行ったの?」


俺の部屋に彼女の姿は無かった。

すぐさまリビングを通り抜け、俺の部屋とは反対方向の彼女の部屋へ。


「寿々さん、お茶、淹れたよ?」


片手に2つのカップを握り、もう片方の手でスライドドアを開けると、


「え?……キャッ!!!」

「ッ?!………ごめんッ!!」


俺は視線を逸らし、ドアを物凄い勢いで閉めた。

だってだって、彼女が下着姿で立っていたから……。



俺は軽い放心状態のまま、リビングテーブルにカップを置き、倒れ込むようにソファに腰を下ろした。

―――――見てしまった。


とは言っても、実際は2回目なんだけど……。

でも、前回の時は部屋を薄暗くして、極力見ないように意識したし……。


今のは完全に不意打ちだった。

あぁ~~ぁ~~~。

俺、嫌われたかな……?


まさか、着替えてるなんて思ってなかったし。

でも、起きたてでする事と言えば………着替えだよな。


何て言うか、こう………ご馳走様的な感じだけど、申し訳ない感情に苛まれると言うか……。


はあぁぁぁ~~。

何やってんだか、俺。



溜息を零しながら髪を掻き乱していると、