Special Edition



窓から漏れる暗闇が一層心を急き立てる。

俺はどうしたらいいんだ。


とりあえず、帰り支度をして自室を後にした。



1階に降りた俺は荷物をリビングの入口に置き、キッチンへと。


今日は大晦日。

本当なら、リビングでのんびりテレビでも眺めながら過ごす所だが、今の俺にはそれが出来そうに無い。


簡単な朝食準備をして、冷蔵庫の食材で数日分の食事を作り溜めした。

どうせ、俺が作らなければ誰一人として作らないのだから。



昨日、夕方に兄貴の車で買い物に出掛けた。

その時に買って置いた食材を無駄にしないように調理を施す。


温めるくらいなら兄貴でも出来るだろう。




そして、6時を回った頃、父親がリビングに現れた。


「おはよう」

「おはよ」

「こんな朝早くからどうしたんだ?」


父親がダイニングに腰掛け、俺の顏色を窺っている。

だから、仕方なく珈琲を淹れ、父親の前にそれを置いた。


「夜中に彼女から着信があって、何度も掛け返したんだけど出ないんだよ。もしかしたら、具合でも悪いかもしれないし、帰ろうと思う」

「そうか、それじゃあ、心配だよな」

「……ん」



珈琲を飲み終わった父親は『着替えて来る』と言い残し、リビングを後にした。


そして、朝食をダイニングに並べ終った頃。


「一颯、行くぞ」

「え?」

「駅まで乗せてくから」

「サンキュ!」