Special Edition



ぐでんぐでんの両親と兄貴を寝室に運び、そして、リビングの片付けを始めた。


寿々さんが作ってくれた料理。

2段の重箱に沢山の料理が詰まっていた筈なのに、今は殆どその影も無い。

彼女の手料理を褒めて貰えた事と、優しい味だと言われた事。

それと、彼女の存在自体を快く思ってくれた事が嬉しかった。



生まれて初めて、両親に『彼女が出来た』事を話した。

ちょっと照れくさかったけど、きっと、彼女を紹介する時はもっと緊張するだろうな。



自室のベッドに潜り込み、心がポカポカしながら眠りについた。






ブブブブッ、ブブブブッ


ん?

室内はまだ真っ暗だ。

真夜中に誰から?


俺は枕元に置いたスマホを手に取ると、


「え?」


ディスプレイには『寿々さん』の文字が。

時間を確認すると3時20分、真夜中だ。

こんな時間にどうしたんだろう?


俺はすぐさま不在着信をリダイヤルした。

けれど、何度掛けても電話に出る気配はない。

呼び出し音だけが耳に届く。


もしかして、体調が悪いとか?

部屋で倒れてたりしないよな??


俺は不安で飛び起きた。


こんな時間じゃ電車もないし……。


いてもたってもいられず、俺は無意識に部屋の中をウロウロと歩き回った。