「…要?」
「へ?」
杏花の色香に酔いしれていると、
杏花が不安に思ったのか、覗き込んで来た。
「あっ、ごめん。あまりに綺麗すぎて見惚れてた」
「ッ?!/////」
瞬間湯沸かし器のように、
一瞬で赤くなった杏花は隠れるように
俺の胸に飛び込んで来た。
あぁあぁぁ~~~!!
マジで俺って倖せ!!
「杏花」
「////」
「杏花?」
俺らにとって俺が彼女の名前を呼ぶのは
お互いの『愛』を確かめ合う合図のように
自然と持ち上がる彼女の顔を
愛おしそうに見つめて……。
そんな彼女の頬に手を添え、
ゆっくりと距離を縮めて
彼女の桜色の小さな唇に唇を重ねた。
『愛してる』
『愛してる』
『愛してる』
そう、彼女に囁きかけるように……。



