「でもね?」
杏花がボソッと呟いた。
「ん?」
「チャイナはもう無理だけど////」
「……ん?」
消え入りそうな声で……。
「何?」
俺は耳を澄ませて、彼女の言葉を待った。
すると、
「こっ、ここじゃ恥ずかしいから……あっちに……ぃッ…こ?」
「へ?」
杏花が震え気味の手で示す方向。
俺はその指先を無意識に辿った。
ッ?!!!
マジで??!!
その辿り着いた先は……。
まさしく……寝室。
フッ、俺を誘ってるのか?
俺は杏花の手を引いて寝室へと。
フフッ、マジでおかしくなりそうだ。
誰か、俺を止めてくれって!!
暴走しそうで怖い。
杏花に悟られないように深呼吸。
間接照明の薄明かりの中、
――――杏花をベッドの上へ。
「で?」
俺は不敵な笑みを浮かべ、杏花の目の前へ。



