「それはね?////」
恥かしそうに口元を覆いながら、
「私が考えた『私達のマーク』なの////」
「へ?」
「要の『K』と杏花の『K』。背中合わせにくっ付いてるみたいでしょ?////」
ニコッと微笑む……杏花。
彼女の発想が可愛らしくて、
俺は自然と笑みが零れていた。
「名刺入れなら、いつも胸ポケットに忍ばせてるでしょ?」
「ん」
「要の心に1番近い場所」
「フッ……そうだな」
『心に1番近い場所』
彼女の心の中を垣間見た気がして、
俺は心から満たされる安堵感に包まれた。
心の奥から繋がる『赤い絆』
それは、ソウルメイトでもいうのか。
やっぱり、杏花は他の女と一味違う。
フッ、マジで心どころか魂まで溺れてゆく。
恥かしさからなのか、
俺の腕に腕を絡ませ、大きな瞳を潤ませて。



