Special Edition



俺は繋いでいる手を手繰り寄せ、


「とりあえず、うちに行くぞ」

「……ッ……ぅっ…」


今にも泣き崩れそうな絢を連れ

俺は足早に自宅へと。



自宅へ着くと、

ダイニングテーブルの上に1枚の紙が。


『実那ちゃんと買い物に出掛けて来るね』


実那というのは絢の母親。


「母さん、絢の母さんと買い物だって」

「………」


俯き加減で返事すらない。

まぁ、俺が悪いんだろうけど。


飲み物を持って2階へ。

絢は黙ったまま、ラグの上にちょこんと座った。


そんな彼女の背中が淋しさを訴えている。

マジでやり過ぎたみたいだな。


「絢」

「……」


呼んでも返事も無ければ、振り返りもしない。

俺は少し反省するかのように、


「……絢」


彼女を背後から優しく抱きしめた。


すると―――――、