届け!

「なんで、別にいいじゃん。
問題なし。」




「問題あるに決まってるだろ!
頭だからって何でもやっていいことにはならない!」




…アタマ?




と、おさげ女子を見ると




「あ、…言っちゃった…」





しまった、みたいな顔で
気まずそうに真面目男子を見た。




「…馬鹿じゃん、お前。」




「つ、つい勢い余って…
聞いた?聞こえた?」




どうやら"アタマ"は禁句だったらしい。
お願い聞き逃していてくれ、と視線で訴えてくるが
残念ながらバッチリ聞いてしまった。




「聞いたに決まってんだろ?
まぁいいじゃん、どうせ仲間になるんだから
聞いてても聞いてなくても同じだ。」




「っだから!仲間とかダメだって!
女だぞ!」




…君も女だよね。
背は高いし肩幅広いし
かなり口調荒いけどさ。




女、だよね…?




「お前も女だろ?みたいな顔してるけど。」




そう言ってあたしを見る真面目男子につられて
こっちを見るおさげ女子。