ちょうど10分ごとにメールを送ってくることも、
喧嘩売ってんの?っていう内容が途中で連続してるのも、
…会ったときを想像したら、




こ、怖ぇー…




どうしようどうしよう。
と、とりあえず言い訳!
帰るのに遅れた理由とメールの返事ができなかった理由を考えなければ!




学校の補習!
いや、学校に電話されたらバレるな。


携帯水没で、ずっと探してた。
だめだ、余計怒られる。


気分が悪くて保健室で寝てた。
…だめ!学校に電話されたら終わり!


携帯を学校に忘れた。




あ、いいかも。




家に帰ろうとして、携帯を学校に忘れたことに気づき、
戻って探してた。
だからメールにも気づかなかった。
よしオッケ!これで行こう!




猛に、そういうふうなメールを返信して
携帯を閉じカバンに入れ、
お邪魔しました、と
小さく頭を下げて出ようとするあたしの後ろを
2人が不思議そうについてくる。




「なんだかよくわかんねぇが、送るよ。」




「爽花さん可愛いんで1人歩いてたら危険っすしね!」




もう伊月ったら、上手いんだから。




照れ笑いしながら、賀川家を出て
家に向かって歩く。




「爽花ちゃんの家はどこら辺なんだ?」




公園とコンビニの近くだよ、と
口パクで伝えようと後ろを振り向いた。




そこには
目を見開いて、前を見据える2人がいて、




同時に
あ、何かいる、と
あたし自身も感じた。