「なんで嵐さんが!」 「ゆ、幽霊!?」 「んなわけあるか! きっと双子の兄弟だ!そうに決まってる!」 高くハーフアップにした血濡れの赤髪が侍のような、 短ラン姿の、真灯高校の男子生徒である 及川 嵐(おいかわ あらし)。 186センチもある長身に、 何者にも屈しなさそうな 強く鋭い瞳、 たくさんのピアス。 生徒たち全員、 信じられないというような表情で 嵐を見ていた。