届け!

普段はこんな早い時間に、
しかも5人全員が揃うことって、めったにないけど、
今日はあたしの転校初日ってことで、
久しぶりに5人で晩御飯を食べるという約束をしていた。




「さーちゃん、お風呂入ってきな?
その間に夜ご飯の準備しておくから。」




一琉に言われて、
あたしは風呂場に向かう。




「兄ちゃんも一緒に入ってやるかー!?」




毎日毎日同じことを…




阿呆の猛の声は無視して、
さっさと入浴を済ませた。








首にタオルをかけて、
パジャマ姿でキッチンに現れたあたしに
即座に飛びついてきたのは輝だった。




「ちょ、爽花!
来て!これやって!」




テーブルの上を見てみれば、ちょっとしか切ってない玉ねぎがあって、
輝は涙ぐんでいた。




その向かい側には
肉を切りながら
「うえ、ベタベタする、きもい。」
とか何とか言ってる柚瑠。




キッチンの流し台で
スラスラとジャガイモを向く一琉。




その横で
般若の顔で黙ってニンジンを向く猛。




やっぱりいつもと変わらない個性豊かさに何だか笑えた。