俺は、落ちた弁当を広いながら
こっそり教室の入口を見つめた。








ここからは、省吾に聞いた話。




姉ちゃんが、省吾の手を引いてやってきたのは渡り廊下だった。




「なにすんだよ!テメェ誰だよ!」




『柚瑠の、お姉さんです。』




「何の用だよ?」




『柚瑠ってねぇ、いい子なんだよ。』




「あ?」




『いい子なんだよ。』




「意味わかんね。もういい?帰って。」




『あんたはいつから柚瑠をいじめてた?』




「いじめ?違ぇよ。
ただイジってただけ。
冗談じゃん。」




『…そう。
ならいつから?そのイジりは。』




「さぁ?そんなんいちいち覚えてねーし。」




『じゃぁ…
今まで散々イジってきて、柚瑠に仕返しされたことある?』




「あ?ねぇよ。
つーか何なの?さっきから。」