届け!





バタンっ!と雑に開けられた扉から姿を現したのは
枕を抱えた柚瑠。




「一緒に寝てやる。」




相変わらずの生意気口調でそう言った柚瑠は
無理矢理ベッドに入り込んできた。




「俺が寝たいわけじゃねぇ!
ただなんか、今日は、気分で。
姉ちゃんの、色、カーテンの色の気分で。
や、布団の色…。」




たどたどしく話す柚瑠。
カーテンの色の気分って、
布団の色の気分って、
どんな気分だよ。




でも、ちゃんとわかった。
心配してくれてること。




あたしも、部屋の電気を消して
柚瑠の隣に体を滑り込ませる。




身長175センチを超える兄貴たちとは違って、
まだ160ちょっとしかない柚瑠。
それでもあたしよりは大きくて、
それに安心して、




「仕方ねーから、次は俺が守るよ。」




静かなその言葉を最後に、
あたしは眠りに落ちた。








甘いもの大好きで、
うるっさくて、
ずる賢くて、
生意気で。




でも誰よりもあたしを大事に思ってくれる
そんな兄弟たちが
大好きで大好きで、
大好きだと感じた夜だった。