届け!

「はぁ!?爽花おまっ、彼氏いたのか!?」




「何それ俺聞いてねぇ!」




神谷と伊月の話を聞いて、
途端に輝と柚瑠が騒ぎ出す。




「しかもソイツ猛みたい!まるっきり猛じゃん!
なに爽花猛みたいなのがタイプだったのかよ!」




「彼氏できてもせめて!あくまでも!百歩どころか一億歩ゆずっても
一琉みたいな奴なら許せるけど
猛みたいな奴なら絶対いや!
やめとけよそんな奴!」




「そうだよ!せめて一琉兄ちゃんみたいな性格の奴にしな!それか俺!」




「いつる、にいちゃん?」




「馬鹿じゃねぇのアホ輝!
それなら俺の方が絶対いい!
なぁ姉ちゃん!?」




「ね、ねえちゃん…?」








4人の騒ぎは凄まじかった。
すごくうるさかった。
しゃべれないあたしは、どうにかして止めようと
4人を手で抑えつけようとしたが、
勢いのすごいコイツらを抑えるのは難しかった。




が、




「あの、お客様。
お静かにしていただけますでしょうか。
周りの方の迷惑になりますので。」




現れた店員さんのおかげで、4人はやっと静まった。




とてもとてもうざかった。