「………こ、の曲….…」
あたしが大好きな歌であり、
君が大好きな歌であった。
「………っ。」
窓の外を見上げた。
頬に涙が流れた。
なんで、今まで気づかなかったんだろう。
なんで、後ろばかり見つめていたん
だろう。
なんで、君が後ろにいると思っていたんだろう。
なんであたしは、立ち止まって
いたんだろう。
君は、もうとっくに前に進んでいるのに。
いや、君はずっと歩幅を
合わせてくれただけで、今はずっとずっと遠くにいるのに。
立ち止まってたのは、あたしだけ。
バカみたいに待っていたのはあたし。
優太くんは、前に進もうとしている。
あたしなんかより、ずっと強い。
あたしは、ベッドからよろっと
起き上がる。
「い、行かなきゃ」
遠くにいる
「走らなきゃっ!!」
君のところへ

