『どうして日向君には作ろうと思ったの?』


自分でも、よく分からないよ、どうして作ろうと思ったのか

ただ、なんとなく
そう、なんとなく作ろうと思っただけ…

ふと目に留まったものは、あの日の写真
どうしても捨てることが出来なかった写真

とても楽しそうに笑うあの人
その笑顔はいつまで経っても忘れられない

「…忘れ、られないのかな…」
ポツリと呟いた言葉は誰の耳にも届かないまま静かに消えた