「俺はキッカ。
そしてここはターニアの村だ。」


「はぁ…。」


私がポカンとしていると、



「俺たちが草原を見回ってたとき、人影が見えたからてっきり敵だと思って攻撃しちまったんだ…。」


「……。」



「俺が投げたのは村特製の睡眠薬入り煙玉なんだ。
すまない!!本当に!」

そう言うとキッカという少年は、また頭を下げた。



「いや、大丈夫です。誤解なら。」
怒りがなかったわけではないが、キッカがあまりに一生懸命謝るので、怒りの気持ちがどこかへいってしまった。




そんな話をしていると、




「目が覚めたのね。」