「まだ早かったかのう?」


二人が出発したあと、村長はマーサに言った。



「ツキの心も落ち着いてきていましたから…。」


「辛い旅になるかもしれんの…。」

「はい、でもその中でたくさんの人と出会い学ぶはずです。」


「自立する…ということじゃな?」


「はい。」


「あの二人にはターニアという村がついておるしの。」


「私達が作ったお守りもついてます。」



そんな会話をしていた。



『ツキは記憶を受け止められるかしら…。』



マーサは心の中で静かに呟いた。