「葵、お前荷物取りにいかなくていいのかよ」
私が考えていると、蒼ちゃんはいきなり言う。
「あ…うん、取りにいってくるね?」
「ああ、ここで待ってる。」
蒼ちゃんはそう言い、また座り直した。
私は急いで教室を出て、自分に教室に行こうとした時、前から亜希が現れた。
「お、葵〜!今帰り〜?」
亜希は明るい笑顔で言う。
「今から蒼ちゃんと生物準備室の掃除するから、まだ帰らないよ。亜希は?」
私がそう言うと、亜希の顔は一気に暗くなった。
「…へぇ、鷹司くんと…」
「亜希?どうかした?」
亜希の顔を覗き込もうとすると、亜希はすぐ顔を上げた。
「何でもない!あ、じゃあね、葵!」
亜希はそう言いながら、歩いていった。
