「田辺って…あいつに告白されたのか?」
蒼ちゃんは聞く。
もちろん私は頷く。
「はぁ…お前最近やたら多くね?告白。」
また私は頷くと、蒼ちゃんは私がうつむいて立ち止まっていた段までおりてきて、私の頭をポンポンと、二回程優しく叩いた。
「…まぁ、弁当とってこい。送ってやるから。」
と言う彼の優しい声。
好き、この声。
私以外にこの声をこんなに真近で聞いてほしくない。
そう思う私は自分かってだと思う。
別に蒼ちゃんは私のものではないのに…
けど、好きなんだもん、この声が。
「葵?どした?弁当とりにいか「…こ…い」」
「ん?…どした?」
蒼ちゃんの声は、私の頭の上で優しく囁く。
